頭痛がした際、痛みを感じる部分は個人差があります。
中でもこめかみ辺りに痛みを感じるケースは多く見受けられます。
こめかみ周辺の右側や左側だけ痛みを感じる場合は片頭痛の可能性が高いです。
今回は、こめかみが痛む頭痛の原因や症状について紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
こめかみが痛む頭痛の原因は複数ある
頭痛とともにこめかみが痛む場合、大きく分けて2つの頭痛があります。
特定の原因や病気が見当たらない「一次性頭痛」と、病気が原因の「二次性頭痛」です。
一般的に、多くの頭痛は一次性頭痛に該当していると思われます。
さらに、こめかみが痛む頭痛の多くも一次性頭痛の場合が多いといえます。
一次性頭痛には、以下の種類があります。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
それぞれ、違いがあるので以下で説明します。
片頭痛
こめかみが痛む頭痛で多く見られるのは、片頭痛です。
左右どちらか片方のこめかみだけが痛む点が特徴です。
激しい痛みが波打つように現れたり、じんわりとした痛みが数日間続いたりします。
片頭痛の原因は、未だ完全に解明はされていません。
しかし、何らかの原因で頭部の血管と神経が炎症を引き起こすことで、痛みが発症するのではと考えられています。
誘因として考えられるのは、入浴や飲酒によって血管が膨張することや睡眠不足など日常生活の乱れ、肩や首のコリによって片頭痛は起こりやすいです。
片頭痛の場合は、痛みの前に症状を伴うケースが多く、予兆期・前兆期の順で経過をたどります。
予兆期は頭痛が起きる数時間前に発生すると考えられています。
予兆期には、急な眠気や疲労感、集中力の低下といった症状が現れます。
その後、前兆期が頭痛発生の直前に起き、キラキラした光が見えたり、視野の一部に違和感を感じるなどといった症状が出てくるのです。
このような症状には個人差があるので、症状が続く時間の長さはバラバラです。
緊張型頭痛
左右両方のこめかみが痛くなる頭痛は、緊張型頭痛が考えられます。
緊張型頭痛は、こめかみだけではなく後頭部から首の後方にかけて強い力で締め付けられるような痛みを感じる点が特徴です。
にぶい痛みが持続的に続く場合が多く、吐き気を伴うことはほとんどありません。
緊張型頭痛の原因は、身体的・精神的なストレスが大きく関係していると考えられています。
身体的なストレスの代表は、悪い姿勢を継続して行ったり、長時間パソコンやスマホを使用することによって頭から肩にかけて筋肉の緊張状態が続くケースが挙げられます。
筋肉が緊張し続けていると、血流が悪くなり、乳酸など体を疲労させる物質が筋肉に溜まることで、神経を刺激して痛みを引き起こすのです。
首筋の筋肉が弱い人は、頭をしっかりと支えられずに頭痛が引き起こされやすいといえるでしょう。
精神的なストレスは、人によって感じ方が違います。
よって一概には言えませんが精神的な部分だけでもストレスが続くと頭痛が引き起こされます。
長期的にストレス状態が続いていると、脳の痛みを調整する部位が機能不全を起こしてしまうことが原因です。
几帳面で真面目な人に起きやすい、と考えられています。
群発頭痛
片方のこめかみに激しい痛みを感じる場合は、群発頭痛が考えられるでしょう。
群発頭痛は、こめかみ以外にも痛みを感じることが特徴です。
左右どちらかの目の上・奥の部分が痛む傾向にあります。
激痛を伴い、症状が数か月続くこともあるので早めの受診が必要といえます。
片頭痛や緊張型頭痛は、市販の薬でも効く可能性がありますが、群発頭痛は利きません。
そのため、辛い症状を長引かせないためにも早めの治療が大事です。
群発頭痛の原因は解明されておりません。
しかし、血管拡張剤の使用や気圧の変化、飲酒・喫煙によって目の奥にある動脈が拡張することで引き起こされるのではと考えられています。
二次性頭痛
病気が原因の二次性頭痛は、脳梗塞・くも膜下出血・脳出血などの脳血管障害や、脳の腫瘍など大きな病気の場合が多いです。
そのため、脳の病気は命に関わる大きな問題になるため、早めの受診が必要でしょう。
また、こめかみが痛む以外にも、手足が痺れる、呂律が回らないなどの異変があった際は速やかに病院を受診してください。
こめかみが痛むほどの頭痛の対策方法

頭痛によってこめかみが痛い、と悩んだ際に自分でできる対策方法を紹介します。
簡単にできる方法なので、一度試してみてください。
対策方法を試してみても、なかなか良くならないという場合は医療機関の受診をおすすめします。
頭痛のタイプに合わせて冷やすもしくは温める
頭痛には種類があるので、それぞれに合わせて対処法も変わります。
片頭痛の場合は、脳の血管が拡張して痛みが起きるので温めるとさらに痛みが増すため、NGです。
こめかみに痛みを感じるほどの頭痛が出た場合は、まずは冷やしてみてください。
冷やすことで血管が収縮するため、保冷剤などを使用して痛みを感じる部分に当てておきましょう。
直接氷や保冷剤を当てると冷えすぎるので、必ずガーゼやタオルなどに巻いて冷やします。
緊張性頭痛の場合は、筋肉の緊張によって血流が悪くなってしまっているため、片頭痛とは逆に温めることが大事です。
血行を良くしてあげることで、痛みが緩和されます。
頭痛に効くツボを押してみる
手軽にすぐできる対策方法は、ツボ押しです。
頭部や周りのツボを指圧すると、痛みの緩和が期待できます。一度試してみてはいかがでしょうか。
一度試してみてはいかがでしょうか。
効果が期待できるツボは、左右の耳の少し上の部分からこめかみの辺りにある「頷厭(がんえん)」と呼ばれる部分です。
痛くない程度にゆっくりとツボを押し、10秒ほどキープしてください。
数回繰り返すことで、痛みがスッキリします。
こめかみの痛みを改善するセルフケア
頭痛によるこめかみの痛みに悩んでいる場合、日常的にセルフケアを行うことが大切です。
以下では、セルフケアを紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ストレッチ
片頭痛も緊張性頭痛も、ストレッチが効果的です。
ただし、激しい運動だと片頭痛には逆効果になります。
具体的には、ストレッチ程度の緩やかな運動はストレスの解消にも繋がり、おすすめだといえます。
手を上にあげる、手を下ろした状態で肩を上げ下げする、肩甲骨を回すなど、簡単な方法で継続することで、良いので毎日続けられるようなストレッチを試しましょう。
セルフマッサージ
ツボ押しと同様に、毎日のマッサージも筋肉の緊張をほぐす効果やストレスの軽減が期待できます。
こめかみに指を当てて、軽く押しながら円を描くイメージでゆっくりとマッサージしましょう。
マッサージは長くする必要はありません。
2〜5分程度で気づいた時にマッサージしてみてください。
整骨院・接骨院へ来院する
毎日のケアを自分で行うのは大変、と感じる方は、整骨院・接骨院への来院もおすすめです。
整骨院・接骨院であれば、人間の体にたいしてしっかりとした施術者が対応を行います。
施術者が丁寧に痛みや辛さに対応します。
頭痛の種類を自分で判断しても違っていた、ということは多いです。
専門的に治療を行う整骨院・接骨院で頭痛改善のメニューを試すと良いでしょう。
まとめ
今回は、こめかみが痛むほどの頭痛の原因や対策法について紹介しました。
具体的には、片頭痛や緊張性頭痛など、さまざまな原因が考えられます。
今回紹介した対策法を参考にしていただき、痛みを緩和させてください。
しかし、セルフケアが大変、痛みが強いなど悩みを抱えている人は、一度整骨院・接骨院への来院をおすすめします。
ただし、脳の病気の可能性もあります。
痛み以外に不安な点がある人や別の症状も出ている人は速やかに医療機関を受診しましょう。

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