痛みの発生機序としての概念
地震と痛み(例:ギックリ腰)の類似点について
地震の発生機序としては、地球上の地質プレートが動きます。地球の表面を覆う複数のプレートは、それぞれが地球のマントルの上を流動するようにして存在しています。プレートの境界では、プレート同士が収束、分裂、すり抜けるなどの動きをします。
沈み込みと歪みは類似している
特に重要なのは、一つのプレートが他のプレートの下に沈み込む「沈み込み帯」です。この沈み込み帯では、上にあるプレートが下に沈み込むことで、巨大な地殻変動が発生します。
沈み込むプレートは、深部で高温・高圧の状態に晒され、その境界で摩擦や圧力が蓄積されます。最終的には、この蓄積されたエネルギーが解放され、地震という形で表面に影響を及ぼします。
一方、痛みの発生を説明するとき、最もイメージしやすく適しているギックリ腰の発生で解説します。
痛みの発生機序
痛み(ぎっくり腰)の発生は、身体の骨格や筋肉の不均衡や負担によるものです。例えば、長時間同じ姿勢を続けたり、間違った姿勢で物を持ち上げたりすることで、腰部の筋肉や靭帯にストレスがかかります。
これにより、筋肉や靭帯が緊張し、腰椎の間の椎間板や神経に圧力がかかることがあります。その結果、急激な腰の痛みや動きの制限が生じ、これがギックリ腰として現れます。
歪みという高負荷のエネルギー
両者の共通点は、物理的なストレスが体に蓄積され、それが急激に解放されることで突然の変化や痛みが引き起こされる点です。
地震では地球のプレートが、ギックリ腰では身体の骨格や筋肉が、それぞれの状況で応力が解放されるメカニズムが共通しています。
歪みを改善することで負荷を軽減
痛みの発生原因は骨格の歪みによる負荷に基づいて発生します。そこで、整体を行い、骨格の歪みを改善することにより、関節にかかる負荷を軽減することが可能になり、その結果、痛みが解消されると結論づけることができます。
そこで、大切なことは痛みを取るという目先の成果を考えつつ、もっと根本的な解決をしようと取り組むことです。歪みを改善すると、結果として自然と痛みがなくなっていきます。
しかし、すぐに結果がでないときもあります。からだの軸がしっかり安定しているのなら、その状態を維持し取り組んでいくことが大事です。