骨が折れたら病院?整骨院?
病院では待ち時間が長く、身近にある整骨院に行こうと思われる方がいらっしゃいます。ですが、『病院で医師が行う治療』と『柔道整復師が行う施術』は異なります。
医師の役割
- レントゲン撮影
おおむねレントゲン撮影を行うと、骨が折れているかなどの判断が出来ます。しかし、ズレがなかったり写りにくい場合はCT検査を行います。
- 骨折の整復
骨の折れた部位がずれていなければそのまま固定したり、ずれている場合はもとの正常な位置に治します。これを『整復』と言います。整復の方法は主に3つあり、診察(触診)や画像検査により疼痛の原因を診断し、医師が判断します。なお、お子様の骨が折れた場合は、骨がくっつく期間が早いため、牽引による整復のみで治ることもあります。
徒手整復
骨折部を皮膚の上から医師の手を用いて整復する方法です。骨折した骨がずれている場合は、麻酔をして行います。
牽引による整復
重りのついた牽引装置で持続的に引っ張り、ずれた骨を持続的に正常な位置に治す為に行います。おもに骨に結合している靱帯や腱、周辺の筋肉の力などにより引っ張られ、 折れた骨が正しい位置に保てない場合に用いられます。
観血的整復
皮膚を切開し、直接骨に力を加えて正常な位置に戻します。なお、徒手整復術とはまた、整復には痛みを伴いますので、麻酔をして行うこともあります。詳しい徒手整復術については『骨折ネット』骨折の治療をご覧ください。
整骨院の役割
- 骨折後療法
整骨院では骨折後療法として、電気治療や骨折部位の固定や管理などを行います。 しかし、これは医師の判断に基づいて整復した後の骨癒合(骨がくっつくこと)を促進する目的としています。
- 応急処置としての骨折治療
当然、骨が折れているのか?捻挫なのか?で曖昧な場合に整骨院などで診てもらう事はあります。そういう意味で整骨院は応急処置を認められています。 但し、あくまで応急処置となります。そのため、その後の診断は医師が行うのが適当です。